環境改善への投資が生産性向上の鍵

プリント基板搬送ライン

株式会社あずみ製作所 様

プリント基板の実装から組立を主軸として日本のモノづくりを支える

あずみ製作所様は、長野県安曇野市でさまざまなプリント基板の実装、組立、調整、検査及び完成品組立の一貫生産を主軸とした事業を展開。短納期、一個流し、少数・小ロット生産の対応が可能。現在は業務内容を表面実装から完成品組立まで拡大し、一貫生産体制を確立した事業を展開している。

課題・経緯

限られた治具パレットの効率的な回収とレイアウト変更への対応が課題

生産方式の変更に伴い、通い治具パレットを使用した生産体制へ移行することになった。しかし、治具パレットの枚数に限りがあるため、効率的な回収工程が必要となった。これまでは人手による治具パレットの回収を行っていたが、生産性向上を目的にコンベヤによる自動回収を検討することとなった。
導入にあたり、設置可能なスペースが限られていることや、将来的なコンベヤレイアウトの変更に柔軟に対応できる設計が必要となった。

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導入設備の内容・施策

スタンダード&ロングセラーベルトコンベヤ「MMX2」

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ミニコンベヤの超ロングセラー機種。脚やガイドなどの各種アタッチメントが充実し、必要に応じて取り付けることで、幅広い搬送をサポート。

非接触駆動アキュームローラコンベヤ「GM18H」

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磁力の吸引力と反発を利用したローラコンベヤの標準モデル。ベルトを使用していないためメンテナンスが容易。モータから駆動シャフトへの駆動伝達はタイミングベルトを使用。

効果・メリット

現場作業員の作業効率向上に貢献

作業員が移動せず作業することができ、全体の作業効率が約10%向上した。労働環境を改善することで、女性や外国人作業者の労働のモチベーションアップにも貢献。

柔軟なレイアウト変更に対応

小ロット対応のために頻繁にレイアウト変更をする必要があるが、キャスター脚付きの仕様になっており、レイアウトの変更が容易に行える。工具レスで操作できる連結金具もついているので、レイアウト変更後にコンベヤを固定し、作業性を確保できる。

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搬送物を一定時間とどめておくことで作業フローを明瞭化

お客様のコンベヤの概念には、搬送物を一定時間とどめておく(バッファ)という発想がなく、治具パレットを戻すことは想定していたものの、戻ってきた治具パレットを常に受け取るための人員が必要だと考えていた。そこで、終端コンベヤにローラコンベヤを採用し、一定量の治具パレットが溜まった時点で取り出すという作業手順に見直したことで、全体の作業効率が向上した。また、停止した状態の治具パレットを取り出すことで、安全性の向上にもつながった。

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