「はこぶ」の極意【整列】
なぜ「整列」が必要なのか?
生産ラインにおける「整列」は、搬送物の検査や印字、包装などの製品の品質を高めるために不可欠な要素です。例えば、以下のような場面で整列が活用されます。
・印字や検査の前に、搬送物を整列させる
・包装や梱包前に、適切な位置や向きで整列させる
・複数ラインの合流前に、搬送物を整列させる
「整列」が適切に行われないと、人件費がかかるだけでなく、印字や包装の前工程での詰まりや、手作業で起こる調整や遅延の原因となります。これらは生産効率を妨げることにつながります。

動画で解説
マルヤス機械がこれまで培ってきた実績をもとに、代表的な【整列】の実例を解説します。
整列の主な方法
片寄せ整列

斜めに配置された搬送ローラと、固定ガイドの代わりのサイドベルトコンベヤ(サイドベヤ「SB」)を組み合わせ、搬送物にダメージを与えることなく姿勢を整えます。また多列で流れてくる搬送物を合流させながら姿勢を整えることも可能です。
使用機器
サイドアライメントコンベヤ「SGA」
バラバラの状態で流れてくる搬送物を片寄せさせて整列させるサイドアライメントコンベヤです。
縦置きベルトコンベヤ サイドベヤ「SB」
搬送物の流れをスムーズにアシストします。既設コンベヤにも後付け実装が可能。
挟み込み整列

搬送物を左右から挟み込んで搬送するコンベヤユニットを使用し、搬送物の詰まりを発生させることなく整列させます。底面部分が空間になっているので、搬送物の底面に印字を行いたい場合にも有効です。
使用機器
サイドホールドユニット「SBH」
搬送物を左右から挟み込んで搬送するコンベヤユニット。 底面印字機器類に組込んだり コンベヤ間の乗移りをアシストします。
間隔調整整列(ローラ式)

バラバラに流れてくる搬送物のピッチを整えることができるコンベヤです。連続運転部分と間欠運転部分を複数個所設け、動作を繰り返すことにより、複雑な機構や制御装置を使わずに搬送物の流れをコントロールできます。底面が平らな箱やトレー、部品などに適用可能です。
使用機器
前後ピッチ整列コンベヤ「GPA10」
バラバラに流されてくる搬送物を、搬送ローラの回転を制御し、コンベヤの流れの中で搬送物同士の間隔を揃えます。
間隔調整整列(フック式)

多列でランダム投入された搬送物を、制御なしで整列させることができます。当社独自のフックチェーンを使用し、下側のベルトコンベヤと組み合わせ、上下コンベヤの速度差によってピッチ整列、またはピッチずらしを行います。紙箱などの小型ボックス状の搬送物に適用可能です。
使用機器
フックピッチアライメントコンベヤ「HPA」
単列でランダム投入された搬送物の前後ピッチを一定ピッチに整列、また多列でランダム投入された搬送物を、横一列に整列(先頭合わせ)及び、合流させる際の手前のピッチずらしが制御不要で可能です。
導入のメリット
自動化・省人化の推進
・検査や印字などの工程前に整列することで、スムーズな処理が可能
・手作業を不要にし、作業負担と人件費を削減
歩留まり向上
・不良品の発生を防ぎ、品質の安定性を向上
・シール不良や包装ズレを防止
最適な「整列」方法を選ぼう
マルヤス機械では、多様な整列ニーズに対応するコンベヤソリューションを提供しています。ラインの特性や搬送物の条件に合わせ、最適な方式を選択することが、生産効率の向上につながります。
適切な整列技術を導入し、よりスムーズで効率的な生産ラインを構築しましょう!